サイクリックAMP測定法
第二生化マニュアル目次
1.はじめに
cAMPの測定自体は「ヤマサ」のキットを使用するのが操作も簡単で感度もよい。
したがってここでは、培養細胞を刺激したときのPCA抽出物の処理方について述べる。cAMPの測定法はヤマサのキットのマニュアルをコピーするにとどめる。ただしここに記載されている量の半量で十分測定が可能なので、1キット200テスト分の試薬があることになる。ただし測定は必ずduplicate (or triplicate) で行うこと。
2.用意するもの
- .細胞:HEPES-Tyrode(+0.1% BSA, +1 mM CaCl2)などの緩衝液に懸濁したもの。
- .IBMX (phosphodiesteraseの阻害剤)50 mM in DMSO
- .Forskolin(cAMP増加刺激薬)10%DMSO solution (1 mg in 10μl = 213 mM)
- .30% PCA on ice
- .5M KOH in plastic bottle
- .color indicator (BDH etc)
- .5 mM EDTA
3.手順
- .細胞(ex. 106/ml)にIBMX(final 0.5 mM)を加え、37℃で20分間プレインキュベートする。(例えば180μlを1.5mlのエッペンドルフチューブに入れて)
- .リガンドをHEPES-Tyrodeに溶いたもの(例えばForskolin 0.5mM: final 0.05 mM)20 μlを加えて反応をスタートさせる。
- .5-20分後50μlのPCAを加えて反応を停止する。
- .混和し-20℃に10分以上おく。
- .遠心(10,000 x g, 10 min, at 4℃)後、上清200μlを別のチューブにとり、color indicator 2μl, KOH 20μlを加える。色を指標にPCAかKOHを加えて中和する。
- .遠心(10,000 x g, 10 min, at 4℃)し、上清180μlを別のチューブにとる。
- .キットの標準曲線にのるように5mMEDTAを加える。(希釈率は試行錯誤)
- .これをスクシニル化して用いる。この状態で-20℃で長期保存が可能である。
- 以下の手順はキットの説明書に従って行う。
第二生化マニュアル目次